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1995年

恥ずかしながら、当時、ボクの人生観はまったく変わらなかった。
あのとき、大阪・吹田市にある大学の3回生だった。
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1/16(月)はバイト先の新年会で深夜まで飲んだくれて
フラフラの状態で四畳半の大学寮に帰って爆睡していた。
1/17(火)朝5時46分
ドえらい揺れに襲われて、さすがに目が覚める。
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「なんや、えらい揺れてるやんか」
そんな程度ではあったけど・・・。
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本棚の本が…(噓)…漫画本が全部棚からこぼれ落ち…
大学の美術部だったボクの部屋には描きかけの100号のキャンパスがあったのだけど…それも倒れて来て「うわっ!ぶつかる!」と思ったけど、狭い部屋だったから本棚に引っかかって…ちょうど三角形の空間が出来て何事も無かった。
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しばらくすると揺れがおさまった。
地震には慣れっこな日本人で泥酔の馬鹿野郎は、そのまま二度寝を決めた。ところが数時間後、電話のベルで起こされた。
「もう、なんやねん!」
まだ二日酔いが残っているボクは渋々受話器を取った。愛知県に住む母だった。「大丈夫なの?」随分と深刻な口調だった。「大丈夫って…なにが?」「なにがって…ずっと電話が繋がらなかったから」…どういうことや? はじめて事態の異常さを察する。「テレビ観てないの?」言われてすぐにテレビを付けた。たしかに…えらいことになっていた。
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大学寮は3棟並んでいたのだが、一番古い棟の下水管が破裂して天井から汚水が漏れていた。
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当時、美術部では定期展を開催中で、もしや展示作品が被害を受けているかもしれない!? 部長だったボクは自転車に乗って茨城駅構内にある展示スペースに向かった。道中、倒壊したブロック塀などを観て、被害の大きさを実感する。
幸いなことに展示会場の作品は特段被害を受けていなかった。
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さてと…あとオレがやらないかんことは??? そや!神戸や加古川から通って来る部員は来られへんぞ!当時、携帯電話なんて普及していなかったから、部室に待機して連絡を取り合った。所属部員の無事、神戸以西の部員が通学できないことを確認する。
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ボクのバイトはローソンの深夜スタッフだった。
こういう緊急災害時、被災地周辺の(つまり無事な)店舗に対して
集中的に支援物資用の商品が大量投入される。
「こんな水ばっかり、誰が買うねん」
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そう思って入荷作業をしている先から、車を路肩に停めたおっちゃんが次々と来店してくる。「水、あるだけちょうだい!」。
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震災当日から道路は緊急車両の通行に限られた。
私的に支援物資を届けようという人は六甲山をのぼり、目的地の近くで降りて向かうという迂回ルートしか無かった。
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部費だったか…部員たちによるカンパだったか覚えていないが…被災地どまんなかに住む部員に対して水などの支援品をもって向かうことになった。派遣したのは1回生、2回生だった。
自分自身、現場に行くのに気が引けたという想いがあったように思う。ズルいヤツだまったく。。。
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神戸の高校を卒業した身だから、現場を観に行く理由はあったように思うが・・・当時のボクは「野次馬はやったらアカン」と思っていた。道路が開通し、JRや阪神電車が復旧しても行かなかった。行ったらアカンと思っていた。1年は過ぎたと思う。神戸に用事が出来てはじめて神戸行きの電車に乗って息をのんだ。車窓に映る民家の瓦屋根にはブルーシートがかけられたままだった。レンガ積みの歴史ある阪急三宮の駅舎は壊れ、馴染みのビルのいくつかが無くなっていた。
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そんな経験をしたけれど…ボクの人生観はこれっぽっちも変わらなかった。東日本大震災では確実に人生観が変わったという想いがある。つまり、20年前のボクは変わるほどの人生観を持ち合わせていなかったのだ。ただただ、目の前にある現象に対処するだけの薄っぺらいヤツだった。
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1995年に生まれた子どもが20歳。もう、阪神淡路は歴史の出来事のひとつだ。ボクは自分の子どもたちに、阪神淡路を…そして東日本をどうやって伝えたらいいのだろう。

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