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なぜ山崎パンなどの安くて美味しいパンがあるのに、人は町のパン屋さんでパンを買いたくなるのだろうか(答えは無い)

風邪をひいて病院へ行った帰り、パンを食べたくなった。食後に薬を飲むため、何かを腹の中に入れておく必要があったからだ。病人なのだから、薬第一で、家の中にあるものを適当に口にしておけば良いという発想もあったけれど、それでは寂しい。何か「こだわりの逸品」を口に入れて食欲を豊かに満たしたところに薬を流し込みたかった。それで、手頃に入手できる「こだわり」としてパン屋を選択したのだと、いま振り返ってみて思う。総菜パンと菓子パンが入った袋を手に自宅へ向かう途中、コンビニの前で山崎パンの配送トラックが目に入った。その時、フッと疑問に思った。「山崎パンのように美味しくて安いパンが手軽に買える時代に、人はなぜ、わざわざ、町のパン屋さんで買おうと思うのだろう」と。大型ショッピングセンターが進出して、近所の商店街がシャッター商店街に変わり果ててしまうという話をよく聞く。しかし、近所で山崎パンを売る店が出来たから町のパン屋がつぶれた!という話は聞かない。山崎パンに「こだわり」が無いからでは無い。開発担当者は相当なこだわりを持って新商品を開発し、定番商品を改良しているハズだ。クリエイター仲間として、きっとそうであろうと信じたい。大手メーカーだからコスト重視で、材料が安価な粗悪品を使っているのでは?と思う方もいるかもしれないが、粗悪なもので作った商品が大手企業を大手たらしめるほどの売上げを支えるとは思えない。コスト管理については町のパン屋さんも同様であり、それなりの利益を上乗せした形で棚に並べるのだから、あたらない。「焼きたて」が食べられる。たしかにそれは町のパン屋さんが大手パンメーカーに勝てる唯一の要素かもしれない。しかし、焼きたてが食べられるだけで、町のパン屋さんが成り立っているとも思えない。大手パンメーカーでは出していない、手作り感が伝わって来るオリジナル商品がたくさんあるから・・・うん。なんだかそれはとっても町のパン屋さんのアドバンテージとしてしっくりくる。最近では、ナチュラルローソンだったかで、店内にオーブンを持って、店内で焼き上げる店も増えている。そこに並ぶパンは、個別包装してあるパンとは異なり、「焼きたて」で、「手作り感」があって、オリジナルなメニューのように感じる。だがこれは、コンビニ側に相応な費用と敷地負担を強いる。結局、経済利便性というニーズに応えるのが大手パンメーカーのパンであり、それゆえに全国あらゆる場所で同じクオリティのパンが手に入るようになっている。それはとても便利なのだが、人はそのパンが目の前にあっても、わざわざ歩いて町のパン屋でパンを買うのだ。でも大手メーカーはつぶれない。町のパン屋さんもつぶれない。これはとっても良いバランスだ。選択肢が多いということは、その分野における多様性を意味して、文化度の高さをも現す。

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