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高橋尚子 引退

大学時代、ボクが所属していた美術部には、
毎年、定期的に、学生課から同じ内容の依頼があった。

陸上部・女子駅伝チームが
全国大会に出場した快挙を讃える垂れ幕の制作依頼だ。

毎年、毎年、
文化系クラブが入居している廊下を端から端まですべて使って
垂れ幕づくりは行われた。

「面倒くせ〜〜」
駅伝に興味のないボクには単調な垂れ幕づくりが退屈で仕方なかった。
それから数年。
あの作業は、ある一人の天才ランナーによるモノだったことが分かる。
面倒だった学生時代の思い出は、自慢のタネのひとつとなった。

放送作家になって2年弱。
シドニーオリンピックが開幕。
Qちゃんが金メダルを獲得した中継に
スタッフとして立ち会ったボクは幸運にも
その偉業を讃えるVTRを担当することになる。

そのとき書いたナレーション原稿を
引退記念に掲載しようと思う。

■高橋尚子物語

99年夏。世界陸上。
主役となるはずだった
高橋尚子の姿は、沿道にあった。
左脚腸脛靭帯の炎症により、
足のつけ根に痛みを感じ、
まさかの欠場。
結果、市橋有里が銀メダルを獲得。

小出義雄の心中は複雑だった。

(インタビュー音声)

走れないことはなかった。
高橋もそれを望んでいた。
だが、シドニーのため・・・。
そう小出監督に説得された高橋は、
涙を飲んで、沿道に立つ身を選んだ。

“自分だけはケガをしないものと思っていた“。
世界陸上を振り返り、高橋はそう語った。

(インタビュー音声)

世界陸上での経験を活かし、
その後のトレーニングは
腹八分目を心がけた・・・。

98年・アジア大会での
日本記録樹立をキッカケに、
広く知られるようになった高橋。
学生時代、無名のランナーに
等しかった高橋の才能を、ここまで
開花させたのは、いわずと知れた
小出義雄との出会いだった。

(インタビュー音声)

一度は拒否されたものの、
高橋は、自費で合宿に参加。
小出監督に門下生入りをアピールした。

(インタビュー音声)

晴れて、小出監督の指導を
受けられるようになった高橋。
それからわずか3年・・・
小出が高橋から見出した
“一人でペースを作って走れる”
という才能は順調に伸び
アジア大会での
独走劇へとつながった。

“監督のメニューと指示をこなせば
勝てると信じている“。
絶対の信頼関係で結ばれた
この2人をして、
オリンピック出場は間違いないと、
誰もが思っていた。ところが!

再び、高橋をケガが襲った!

地元岐阜県でおこなわれた
市民マラソンに招待されてのアクシデント!
ケガを治療するあいだに埋まる代表枠。

世界陸上での実績を買われ
市橋有里が早々に決定!

続いて、山口衛里が
東京国際女子マラソンで
2時間21分台の好記録で優勝。
さらに、弘山晴美が大阪国際女子
マラソンで22分台で2位入賞。
出場権獲得に名乗りをあげた。

高橋に求められたのは
2時間22分台の記録と優勝の二つ。
しかも、残されたチャンスは
名古屋国際女子マラソン1回きり!

(インタビュー音声)

勝つだけでは代表になれない。
記録がよくても負けては意味がない。
ガケップチの高橋!

(インタビュー音声)

両親が見守る中
純粋に久々のレースを楽しむように、快調な走りを見せた。

(インタビュー音声)

自分を信じ、指導してくれた恩師、
支えてくれる仲間たちを想いながら
憧れの舞台で走るため、激走!
そして遂に、手にしたシドニーへのキップ!

その憧れ続けた舞台で
世界最強を手にするため・・・
オリンピック史上もっとも苛酷な
コースを克服するため・・・
高橋は3000mを越す高地で
己をいじめ抜いた。

そして、今日!

生きた証しを、時代に残したい。
98年以降、
マラソンを走れば必ず優勝。
高橋の足跡は確かに、時代に残っている。
より、その証しを
大きなものにしようと
照準を合わせた、
オリンピック・金メダル。

先頭に立った者だけが
感じることができる風。
この風を味わうことが
何よりも楽しいと語った高橋。
存分にその風を感じながらゴールへ向かう。

宣言通りの結果を残すことが
どれほど困難なことか・・・
その壁を天賦の才で乗り越えて・・・
高橋尚子!
その名は今、世界に刻まれた!

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